最終更新:

VPNとプロキシの違い — 社内へつなぐ道とWebの代理窓口


道の保護と、代理の窓口を分けて考える

VPN:社内へつなぐ道社内の接続口この区間を暗号化その先は別に保護を確認通す経路は設定次第プロキシ:Webの代理窓口代理の窓口WebサイトHTTPSの中継もできる復号する構成かも確認
左は端末から社内へつなぐ暗号化VPNの例。右はフォワードプロキシの要求方向です。どちらも全通信を必ず通すわけではありません。
ひよこ ひよこ
外出先から社内の資料を開きたいんだけど、VPNとプロキシはどう違うの?
ペンギン先生 ペンギン先生
外出先で社内の資料を開くときはVPN、組織のWebアクセスを指定の代理窓口へ送るときはプロキシ、という例から見ましょう。名前だけで安全さを決めず、どの通信がどの区間を通るかを見るのが入口です。
ひよこ ひよこ
じゃあVPNは何が違うの?
ペンギン先生 ペンギン先生
ここで扱うのは、IPsecなどで暗号化するVPNだよ。端末からVPNサーバーまで、トンネルに通す通信を保護するんだ。その先のWebサーバーまで同じVPNで守られるわけではないので、Web通信にはHTTPSも使うよ。
ひよこ ひよこ
プロキシ経由でも暗号化できるの?速さはどうなの?
ペンギン先生 ペンギン先生
実はプロキシ経由でも、CONNECTという仕組みを使ってWebサーバーとのHTTPS通信を中継できるよ。この場合、TLSを途中で復号しない通常の中継なら、プロキシは本文を読めないんだ。速さも暗号化の有無だけでは決まらず、経路や混雑、機器の処理能力で変わるよ。
ひよこ ひよこ
それぞれどんな場面で使うの?
ペンギン先生 ペンギン先生
プロキシは、設定したアプリのWebアクセスをまとめて管理する用途などで使うよ。VPNは、外出先から社内ネットワークへ接続する用途などで使うんだ。VPNに全体の通信を通す構成も、社内向けの通信だけを通すスプリットトンネルもあるから、設定の確認が必要だね。
ひよこ ひよこ
プロキシにも種類があるの?
ペンギン先生 ペンギン先生
フォワードプロキシは利用者側の代理、リバースプロキシはWebサーバー側の窓口だよ。VPNにも、端末と社内のゲートウェイを結ぶリモートアクセス型や、拠点のゲートウェイ同士を結ぶ型があるんだ。どの区間を中継・保護するかを見よう。
ひよこ ひよこ
無料VPNってよく見かけるけど、使っても大丈夫なの?
ペンギン先生 ペンギン先生
無料か有料かだけでは安全性は判断できないよ。運営者、ログの扱い、暗号化や更新の方針を確認する必要があるんだ。仕事用なら組織が指定した接続方法を使おう。VPNやプロキシを通しても、ログインしたサービスから本人だと分からなくなるわけではないよ。
ひよこ ひよこ
最近は「ゼロトラスト」とか聞くけど、VPNとは違うの?
ペンギン先生 ペンギン先生
VPNは接続の仕組み、ゼロトラストはアクセスを判断する考え方だよ。ゼロトラストでは「社内にいるから」という理由だけで信頼せず、ユーザーや端末、対象の資源に応じて認証・認可するんだ。VPNを使っていてもアクセス制御は必要で、両者は単純な二者択一ではないよ。
ひよこ ひよこ
VPNもプロキシも万能じゃなくて、時代に合わせて進化しているんだね!
ペンギン先生 ペンギン先生
そのとおり。プロキシは通信の代理中継、暗号化VPNは設定された区間と通信を守るトンネル、と整理しよう。HTTPSの有無、VPNを通る範囲、中継先の運営者を分けて確認するのが大切だね。

まず、何を通したいかを選ぶ

外出先で社内の資料を開くときは、指定されたVPNで社内へ接続する場面があります。Webのアクセスを組織の代理窓口へ送る場面では、フォワードプロキシを使うことがあります。ここでは新しいサービスの契約や端末の設定変更はせず、今使っている接続の案内を読んでみましょう。

確認することVPNの例プロキシの例
相手VPNゲートウェイWebの中継者
通す通信設定した経路の通信設定したアプリの対応通信
暗号化ここでは暗号化VPNのトンネル区間HTTPSや中継方式も確認

図で、保護する区間を見る

暗号化VPNのトンネルは、端末とVPNゲートウェイなどの間を保護します。その先のWebサイトへの通信に、同じVPNの保護がそのまま続くわけではありません。Webの通信にはHTTPSも使います。

通常のCONNECT中継でTLSを途中で復号しなければ、HTTPSの本文は中継者には読めません。組織でTLSを検査する構成もあるため、利用環境の方針を確認してください。VPNやプロキシを通しても、ログイン先で本人だと分からなくなるわけではありません。

もう少し詳しく:全部通すか、一部通すか

VPNには、全体の通信を通す構成と、社内など指定した経路だけ通すスプリットトンネルがあります。VPNのアイコンだけで、すべてのアプリが必ず保護されているとは判断できません。

VPNは接続の方法、ゼロトラストはアクセスを判断する考え方です。接続できても、その資料を読む権限は別に確認します。速度は経路や混雑、処理能力次第なので、どちらが常に速いという順位にもできません。

ペンギン先生のまとめ

「VPNとプロキシ」って出てきたら「保護するトンネルと、通信の代理窓口」と思えばだいたいOK! どこまで、どの通信を通すのかを確かめよう。HTTPSの仕組みも読むと、Webの保護との役割分担がつかめます。

参考資料