最終更新:

AIで仕事と賃金はどう変わる? — PwCの2026年調査を正しく読む

この記事は時点のニュースです。現在の提供状況とは異なる場合があります。誤りの訂正は随時行います。


PwCの調査:数字の意味を区別 対象:27の国・地域 10億件超の求人広告などを分析 二つの仕事の変化 専門性の重視/非専門家にも取り組みやすく 平均賃金プレミアム62% 個人が学習して62%昇給した実験ではない 市場の傾向と個人の将来は別 対象・比較条件・因果関係を確かめる
PwCの調査:数字の意味を区別。出典と条件は本文・参考資料を参照。
ひよこ ひよこ
AIで仕事がなくなるのか、調査で分かったの?
ペンギン先生 ペンギン先生
PwCが2026年6月15日に公表したAI Jobs Barometerは、仕事や求められるスキルの変化を分析しているよ。ただし、あなたの仕事がなくなるかを予言するものではない。集計した市場の傾向と、個人の将来は分けて考えよう。
ひよこ ひよこ
どれくらい大きな調査なの?
ペンギン先生 ペンギン先生
27の国・地域にわたる10億件超の求人広告などを分析している。以前の記事にあった130か国という数字は、調査対象とPwCの事業展開地域の混同だったんだ。広告の数も、そのまま働く人の人数を意味するわけではないよ。
ひよこ ひよこ
仕事が二つの方向に変わるって、どういうこと?
ペンギン先生 ペンギン先生
報告書では、AIが定型作業を担うことで人の専門性や判断が重視される方向と、AIによって専門家以外にも仕事に取り組みやすくなる方向を分けているよ。後者を「民主化」と呼ぶけれど、仕事がすべて自動消滅するという意味ではないんだ。
ひよこ ひよこ
AIスキルがあると給料が62%上がるって聞いたよ。
ペンギン先生 ペンギン先生
報告されたのは、AIスキルに対する平均の賃金プレミアムが62%という集計だよ。同じ人がAIを覚えた前後で62%昇給したという実験ではない。求人の条件や地域、業種などが違うので、個人にそのまま当てはめられないんだ。
ひよこ ひよこ
専門性があれば、もう安心なのかな?
ペンギン先生 ペンギン先生
調査の分類は、将来の雇用を保証する札ではないよ。一つの仕事にも、下調べ、判断、説明、相手との調整といった別々の作業がある。どの作業をAIに任せ、どの結果を人が確認するかまで具体的に考えるほうが役に立つね。
ひよこ ひよこ
これから働き始める人には関係ある?
ペンギン先生 ペンギン先生
報告書には米国の初級職の分析もあり、AIの影響を受けやすい仕事で、従来は上級者に求められた対人能力などへの需要を指摘している。ただし、日本の新人全員への要件を調べた結果ではないよ。国や対象を飛び越えて読むのは避けよう。
ひよこ ひよこ
勉強するとしたら、何から試すといい?
ペンギン先生 ペンギン先生
自分の作業を一つ選び、AIを使う前後で所要時間と修正の量を比べてみるのはどうかな。たとえば議事録なら、要約の速さだけでなく、決定事項や担当者の取り違えも確認する。これは調査の結論ではなく、仕事への当てはめ方の一例だよ。
ひよこ ひよこ
数字が大きいと、つい結論を急いじゃうね。
ペンギン先生 ペンギン先生
『何を数えたか』『何と比べたか』『どの国・期間か』を見よう。AIを使える仕事で賃金が高いという関係があっても、AIだけが原因とは限らない。求人の統計、実際の採用、個人の昇給はそれぞれ違うものなんだ。

数値と分類の読み方

本記事は2026年版の公表内容を扱っています。旧記事の「130か国」「50万件」と、62%を個人の給与上昇率として扱う説明を訂正しました。また、初級職についての「7倍」は求人件数の増加率ではありません。対象の限定されたスキル要件の比較を、日本の雇用全体の予測としては使っていません。

AIと機械学習の入門は技術の基礎、本記事は労働市場調査の読み方を扱います。

参考資料

確認日:2026年9月20日。