NvidiaがAIコーディング企業に1兆円支払った理由 — 「買収しない買収」という新戦略
ペンギン先生、NvidiaがPoolsideっていう会社に1兆円も払ったって本当なの?
本当だよ。でも面白いのは、Nvidiaは Poolside を「買収していない」んだよ。
え、買ってないのに1兆円払うなんて、どういうことなの?
実は3つの取引を同時にやったんだよ。技術ライセンス料に約6,000億円、会社への出資に約1,500億円、そして社員109人へのスカウトという組み合わせなんだ。
じゃあ Poolside はまだ別の会社として存在してるんだね!
そうなんだ。Poolside は独立した会社として残ってるよ。Nvidia はライセンス、つまり技術を使う権利を買っただけで、会社ごと買い取ったわけじゃないんだね。
でも普通に買収したほうが安くないの?
そこが面白いポイントだよ。Poolside の評価額は約1.8兆円だったから、丸ごと買うとその金額になる。今回のライセンス契約は「非独占的」なので、Poolside は他の会社にも同じ技術を売り続けられるんだ。
Nvidiaはなんでそんな形にしたんだろうって思うんだけど…
規制の問題が大きいよ。普通のM&Aだと独占禁止法の審査が入るけど、ライセンス契約なら手続きが不要になることが多い。それに Poolside がこれからも成長して、将来もっと価値が上がることも期待してるんだよ。
社員109人を引き抜いたのはなんでなの?
技術そのものはライセンスで手に入るけど、それを動かす優秀な人材も欲しいよね。AIコーディング分野のエンジニアは引く手あまただから、チームごとまとめて確保した感じだよ。
Poolside ってそもそもどんなことをしてる会社なの?
AIを使ってプログラムのコードを自動生成する技術を開発している会社だよ。GitHub CopilotやCursorみたいなAIコーディングツールの分野で、Nvidiaはそこに本気で参入しようとしているんだね。
こういう「買収しない買収」って、これから増えそうなの?
増えると思うよ。AI規制が世界的に強まる中で、大企業が小さな会社を丸ごと買収するのはどんどん難しくなってきた。「技術はライセンス、人はスカウト、株は少し持つ」という分割戦略は、AI業界のスタンダードになるかもしれないね。