【りょうしてれぽーてーしょん】

量子テレポーテーション とは?

💡 SFのワープとは違う、でも量子の情報だけは瞬間移動できる不思議な技術
📌 このページのポイント
量子テレポーテーションのプロトコル 送信者(Aさん) 送りたい |ψ⟩ もつれ ビットA ベル測定 測定結果: 00/01/10/11 量子もつれ 古典通信(電話など) ※ 光速以下 受信者(Bさん) もつれ ビットB 操作 |ψ⟩ 復元! 元の量子状態が再現 元の|ψ⟩は測定で破壊される(ノークローニング定理:量子状態はコピー不可)
量子テレポーテーションのイメージ
ひよこ ひよこ

量子テレポーテーションって、物がワープするの!?

ペンギン先生 ペンギン先生

残念ながらSFみたいに人や物が瞬間移動するわけじゃないんだ。転送されるのは量子ビットの「状態」という情報だけ。量子もつれで繋がった2つの粒子を使って、別の場所にある量子ビットの状態を再現する技術だよ

ひよこ ひよこ

量子もつれを使うってどういうこと?

ペンギン先生 ペンギン先生

まず、もつれ状態の量子ビットのペアを用意して、1つをAさん、もう1つをBさんに渡す。Aさんが送りたい量子状態ともつれビットを一緒に測定すると、その結果をBさんに電話で伝える。Bさんがその情報をもとに自分のもつれビットを操作すると、元の量子状態がBさん側に再現されるんだ

ひよこ ひよこ

電話が必要なら光速は超えないんだね

ペンギン先生 ペンギン先生

その通り!ここがよく誤解されるポイントなんだ。もつれ自体は瞬時に相関するけど、古典的な通信チャネルがないと情報の転送は完了しない。だからアインシュタインの相対性理論には矛盾しないんだよ

ひよこ ひよこ

これって何に使えるの?

ペンギン先生 ペンギン先生

一番期待されているのは量子インターネットだね。離れた量子コンピュータ同士を量子テレポーテーションで接続すれば、量子ネットワークが構築できる。量子暗号通信の中継にも使える。中国は墨子号衛星で1200kmの量子テレポーテーションに成功していて、宇宙規模の量子ネットワークも視野に入ってるんだ

ひよこ ひよこ

元の量子状態はどうなるの?コピーできる?

ペンギン先生 ペンギン先生

実はテレポーテーションすると元の量子状態は必ず壊れるんだ。これは量子複製不可能定理(ノークローニング定理)と関係していて、量子状態は完全にコピーできない。だからテレポーテーションは「移動」であって「コピー」ではない。この性質が逆に量子暗号の安全性を保証してくれるんだよ

ペンギン
まとめ:ざっくりこれだけ覚えればOK!
量子テレポーテーションって出てきたら「量子もつれを使って量子情報を遠くに送る技術」と思えればだいたいOK!
📖 おまけ:英語の意味
「Quantum Teleportation」 = 量子遠隔転送
💬 teleportationはギリシャ語のtele(遠い)とラテン語のportare(運ぶ)を組み合わせた言葉だよ。SF用語から物理学の正式な用語になった珍しい例なんだ
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